EXHIBITIONS

オープニングパーティー　7月25日(金)　6：00-8：00pm
開廊時間：11:00-19:00
休廊日：日曜日・祝祭日

1985年生まれの彫刻家 辻蔵人は、今春武蔵野美術大学大学院を修了し、作家としてのキャリアをスタートさせました。
在学中より屋外の大規模な展示を含む様々なアートイヴェントやグループ展に参加してきましたが本展が作家にとって初めての個展となります。
多様なメディアを縦横にその表現に用いてきた辻ですが、本展では、近年彼が精力的に取り組む、鉄のスクラップを素材とした動物シリーズの新作を発表致します。
スクラップを「機械の死骸｣と捉える作家の手で、死骸から再び生きた動物に生まれ変わるのは、日本において既に絶滅した動物たちです。
トキやエゾオオカミ、ニホンカワウソなど我々の住む地域において人間の活動が原因で失われた種が、同じく人間の活動の結果でありこの国の経済成長を支えその役目を終えた鉄スクラップによって再生され、さまざまな矛盾を孕みながら現代社会を生きる我々の心に鋭く切り込んできます。

ヒトは自らの発展のため、科学を使い多くの生命を絶滅へと追いやった。
しかしヒトは同時に、科学の死骸で作られた動物を楽しみ愛でる。
この行為はまさにアンビバレンスであり、ヒトが根源的にもつ両価性である。