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藤本 絢子 展 "誰がための羽根"

2014.01.31(Fri.) - 02.15(Sat.)

オープニングパーティー 1/31(金) 6:00-8:00pm
開廊時間:11:00-6:00pm
休廊日:日,月,祝休廊

藤本絢子はこれまで花や金魚をモチーフとした多くの大作を制作してきました。
鮮烈な色彩と自己を投影する器として描かれたモチーフからは、作品を作ることは自己肯定の行為であるという藤本絢子の世界観が映し出されています。
今展に合わせて描き上げた鶴の作品では自らの羽根をむしり、身を削って美しい錦を織り上げた「鶴の恩返し」の物語中の鶴の姿と自らの制作している際の姿が重なったことから生まれたテーマとなっております。
昨年12 月に音楽ユニット「歌風亞-KAFUA-」のシングルCD「いのちうた」のジャケットビジュアルを飾った原画も初展示いたします。
今展覧会では、新しいモチーフを用いた藤本絢子の世界観を存分に発揮した展覧会をご覧頂きたく存じます。
今個展は藤本絢子にとって、これから国内外にてさらに活躍するための大きなステップである展覧会となることを期待しております。

Gallery Art Composition

私にとって作品を作ることは自己肯定の行為である。

生活の中で他者そして自分に大きく失望し、進む目標や行動の意義が揺らいでしまう時も、その焦燥感や痛みを色彩、マチエールへと具現化し作品として昇華、完結出来た時にそれまでの全ての事象を肯定できる境地になれる。
しかしその昇華、完結出来るまでの制作過程では胸に刺さった針を引き抜くような、身を削るような痛みが伴い、その作品の真に迫ろうとすればするほどその痛みは強くなる。
自己を肯定したい-救われたいために新たな痛みを産みながら作品を作る。
そしてその作品は世の中の大多数にとってはあっても無くても何の影響もないという事実。
それでも私は作品を作ることを止めることは出来ないだろう。

「鶴の恩返し」で自らの羽根をむしり機を織った鶴は、本当は何の為に、誰の為にその身を削り美しい錦を織り上げたのか。
"誰がための羽根"とは、身をやつしながら羽根を抜き機に織り込む鶴と自らの様が重なったことから生まれたテーマである。

藤本絢子

ARTIST HP
藤本絢子

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