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高仲 健一

髙仲健一は千葉県大多喜町の山中にて創作を行っている。
厳しくも豊かな自然のなか十数匹の家畜と共に生活をし、インターネットをもたず、薪の火のみを熱源とし、その環境に身をおくことで彼の表現・創作はより深く独自の色を帯びていく。
彼の作品は漢籍など東洋の古典を要素的に含んだ作品や水墨画、その暮らしを反映したかのような陶芸作品など多岐にわたっている。

個展タイトルである「水豈不水山不山」は、「水が水でないはずはなく、山が山でないはずはない」という室町時代の雪村友梅の詩の一節。
「人は己の弱さに見て見ぬふりをして、欲に振り回されるが由に富や名誉に引かれて憂患去らず、これを人の有情といいますが、それに比して、何があろうとあるがままの山水を無心と把えることが漢籍の世界ではままあります。」 -「無心」という書を制作した彼は、この考えを茶の原点でもあると考えている。

PROFILE
1966年  茨城県取手市に生まれる
1993年 千葉県大多喜町に自身で新窯を築き、本格的な創作活動を始める

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